ABELLNET   り510


 
 何かと言えば○×の一つ覚えのようにデジタル・デジタルと口走ったりしてますが実のところABELLNETのシステムは、アナログ大好きの手作りシステム。もともと財務的に非常に『貧乏』な関係上、システムをオーダーメイドしたり既製品を次々と欲しいままに取り揃えられない分、スタッフや関係各位の並々ならぬ努力と試行錯誤のうえに構築された独自のシステムとノウハウがあるのです。当初(まだノンリニアなど見向きもされなかった時代)だからなおさらのこと。なにせローカル局の方々でさえノンリニアなど見るも聞くも初めてだったようですから・・・。

 Power Macintosh G3の出現は我々の仕事をだいぶ変えてくれました。(それ以外のOSでも考えられない訳ではありませんが)特異な病気『Win Sick』症候群にかかってしまったことも大きな原因のひとつです。これはWinのインターフェイスを見ると吐き気(失礼、悪気はありません)を覚えるという非常に変った病気?です。それにデジタイザの低価格化(これはまじめな話)です。もうアナログなんてこの世からなくなるような気もしますけどそんなことはないのです。まだまだ身の回りはアナログだらけ。だからこそこのデジタイザというものはもっと進化し低価格化されるべきなのです。人の声をデジタルメディア(MDなど)に録音することだってひとつのデジタイズなのですから。しかし、せっかく入れたアナログ用入力ボードも全てのカメラやメディアがDVやCDやDVDになれば不要になります。これは身を切られるくらいに残念なことですが、しょうがありません。

 ソフトの現況についてとなると、ここで話すにはあまりにも時間の制約がありすぎて(言ったはしからもう、すでに新しいプラグインがでてお笑い草になるなんてことが目に見えてますからあまり話題に出来ない)とだけ問題をなげかけておきましょう・・・。

 最後に、この世の中は『人とお金と時間』と題してひとこと。僕達は余りにも時間とお金の制約を受け過ぎます。ソフトが便利になればなったでお金がかかります。手元にあるものだけで辛抱していると莫大な時間がかかります。ではお金も時間も掛けずに効率的に仕事をこなす方法はないのでしょうか?それはクリエイター&オペレーターひとりひとりがいかに努力するかです。しかしまたここで、人を使うとそこに賃金という経費が発生するという問題が生じます。

 新しい感覚を機械や道具に頼り過ぎるのではなくて、新しいデザイン手法をメーカーが便利にプログラミングし、ソフトやプラグインにしてくれる訳です。なんという消費社会の脅威というか、これも資本主義のなせるあざとさなのでしょう。しかしこれは誰にも止めることのできない現実です。

 『労力を惜しみ、お金を使わず、時間を掛けず・・・ではなにも出来ない』そんな時代において、私達従事者が考えなければならないのは何なのでしょうか?労力を惜しまずに働くために大事な事は健康です。コンピューターとまる一日つきあうために、そして一生つき合うために大事な健康管理は必要不可欠です。(次の世代への継承も忘れては行けませんね。新人育成を止めてしまえば企業も業界も成長は止まってしまうでしょうから・・・新人よ来たれ!ですね)
 ではお金はどうするか。どうこう言っても使わないお金は意味はありません。より多くなって戻ってくるように経費を使えばよいのだと考えます。
 『優れた人の能力』と『無駄にしないお金の使い方』と、『効率の良い時間の段取り』というバランスのとれたシステムを構築し、資本投下することによりさらに成長することが可能だろうと確信するものです。